桜川女学院高校に通う高校2年の由紀と敦子は幼い頃からの親友同士だった。敦子は幼い頃から剣道を習い将来有望と期待されていたが、高校の団体戦でミスをしたことを機にいじめの対象になってしまう。いじめは日に日にエスカレートし、クラスの女子が敦子を集団でいじめても助けることができずにいた由紀は、彼女のために小説を書き始める。けれど、ようやく完成した小説の原稿が何者かに盗まれてしまう。ほどなくして国語教師の小倉が文芸誌の賞をとったことを知らされ、由紀のなかに大きな怒りが生まれる。そんなある日、紫織という転校生がやってくる。彼女から「親友の死体を見たことがある」という唐突な告白を聞いた由紀と敦子は、死体ではなく人が死ぬ瞬間を見てみたいと、夏休みを利用してそれぞれ老人ホームと小児科病棟へボランティアに行くことに。死に囚われた彼女たちは死の瞬間を見ることで何を変えたかったのか。少女たちが抱える闇は思いもよらない結末に向かっていく・・・。
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